1、博物館について
1.1、博物館の機能
博物館とは、社会発展のためな常に公開された非営利の恒久的な施設で、 人間や環境の有形および無形の物事を研究、教育および娯楽に収集、研究、 伝達および展示を行うものである。
博物館の基本的な機能は収集、研究、教育で、さらにコレクションは博物館の全部の活動の物質の基礎として博物館の存在価値は収蔵品とその研究成果を有効に社会奉仕させることである。
1收藏
実物、標本、模写、模型、文献などの資料をできるだけ収集し、保管し、そして展示するのは博物館の主な役割で、そのほか歴史的な史料の保存においては「史料の現地保存」という名詞がある。これは、歴史史料はそれを生み出した場所、あるいはその地域で保存され、地域の人々に活用され、成果が還元されるということである。
2資料に関する調査・研究
日本では博物館が「珍しいものを展示するための施設」という考え方は主流を占めているが。教科書や図鑑に載っている既知の知識を来館者に教えてあげる場ではなく、来館者が実際の『もの』に接して体験しながら感動とともに学び、 興味をもって調べる姿勢を学ぶことのできる場所として役割を果たす傾向がますます強くなっており、そのほかもっともわかりやすく語ることができるのは、その 『もの』を実際に研究している人(学芸員)であり、博物はそのための機関である。
3展示を含めた教育活動
博物館には様々な年齢層・社会層の人々が来館するのでその動機も異なり、既に来館して、あるいはリピーターとして来館することが予想される人々はさておき、いろんな理由で来館しないもしくは来館できない人々に対しても普及・啓発活動を続けることによって、これらの人々の来館を促すことが期待される。
1.2、日本における博物館の発展
博物館のような施設に近代以前から社寺の宝物殿や絵馬殿があった。江戸時代には博覧会のようなことも行っていた。江戸幕府による文久遣欧使節に随行した市川清流は、英語で記された記録の「British Museum」という語彙に対して「博物館」という翻訳を初めて使った。1872年に開かれた湯島聖堂博覧会(文部省博物館) が日本の博物館の始まりとされ、東京国立博物館はこの時をもって創立した。
日本では博物館に含まれた意味はもっと広くて、総合類や歴史類だけではなく、自然類(動植物園、水族館など)、美術類(美術館)、科学技術類(科学技術館)などのタイプも含まれている。国内では、管理体制の区分により、博物館は主に総合類及び歴史類博物館を指す。
2017年のデータ統計によると、日本博物館の数は5682席で、そして総合、歴史、科学、美術、野外、動物、植物、動植物、水族館の9種類に分けられている。そのなか歴史博物館の数はトップになって3299軒で、美術館は二番目にあって1060軒に達する。次は総合博物館および科学博物館で449軒になる。野外博物館、動物園、植物園、水族館は百軒に近くて動植物園はたった21席であることがわかる。
2、博物館に関するこ影響
2.1、博物館教育理念に対する生涯教育理念からの影响
終身学習の理念が広まるにつれ日本の博物館の教育観念と対象、そしてその目的が変わってきた。そのため教育活動を企画する際にして博物館は、「参加者は知識を学ぶために博物館に来たので今回の活動を通して何を学ぶべき?どれぐらいの進歩がある?どれだけ違った体験や収穫ができる?」という考えで博物館が持つすべての資源に対する見方を見直しようとする。 博物館は生涯学習の場として「社会全体向け」という特性を持っているので実物の資料に対して最大程度の利用を実現する必要がある。それによって展示品に含まれた様々な情報を掘り下げ、過去の生活や文化を直感的に理解することができる。また博物館教育は地域の文化発展と経済改革を実現する際に先導的な役割を果たすことで広範な社会的支持を得たり、資金提供者とメディアの注目を得たりすることができる。
2.2、博物館生涯教育理念と実践活動との関係
終身教育理念の影響で、日本博物館は徐々に指導教育活動に関する元理念を変えており、積極的な態度をとりながら社会各界との連絡を促し、さらに様々な階層、職業、教育背景に応じて人々が自主的に学ぶための活動を設計することで博物館による生涯教育理念の実現を目指す。青少年にとって、博物館の教育に参加することで思考を広げて自身の品格を育成して、大人には博物館は気軽に勉強できる場所を提供して余暇生活を豊かにすることができる。そのほかボランティアなどの活動で退職者は自分の人生で蓄積した経験や知識を若者に伝え、それによって定年退職後も社会に貢献できるようにするとともに、高齢者のための活動場も提供することができる。人々が自発的に博物館に入ると伴い、博物館は生涯学習の重要な場所であるだけでなく、現地の文化を宣伝する機関としても人々の生活の一部になりつつある。
2.3、博物館での学習
博物館の重要な機能の一つは、子供でも大人でも学習できる場所を提供することであり、博物館による学習サービスは人を育成し、人と物とのつながりを重視することを目指している。この過程で、博物館教育の重点はすでに事実を教えるのではなく、来場者に興味、霊感、思考能力、技巧などの能力を獲得させる一助になった。
3、博物館の教育
3.1、館内教育
3.1.1、展覧
博物館が一連の文化財を通じて関連補助物品などを結び付け、そして異なる方法でもっと多くの人に博物館を認識させる。名古屋市博物館は、名古屋に関する歴史資料を中心に、収集資料は約2万4千件に達した。
2階の常設展覧室である「尾張の歴史」には約1千件の資料は旧石器時代から現代までの地方歴史を紹介している。また1階の特別展示室で国内外の優れた文化遺産を紹介する特別展と、名古屋を中心とした尾張地域の歴史文化を掘り起こす企画展を年5~6回開催している。また市民文化活動の開催場として、絵画・彫塑・書などを展示する芸術展、演奏会・講演会などに利用できる講堂も併設しており、館の外に日本庭園が建てられ、四季折々の景色をお楽しむこともできる。
そのほか大学生・専門学校生が名古屋市博物館を活用してこの地域の歴史と文化を理解するという制度があり、大学パートナーシップ事業に加盟した大学・専門学校の学生は、学生証の提示により、博物館が主催するすべての展覧会を無料で観覧することができる。
3.1.2、職場体験・博物館実習
中学生・高校生の職場訪問・職場体験が可能になってきて、職場訪問は2時間程度で博物館の施設見学と概要の説明を行う。職場体験は2日間以内で博物館のあらゆる業務を体験させる。名古屋市博物館では開館してから、学芸員資格の取得をめざす学生に博物館法施行規則に定められた博物館実習を行っている。当館の実習は、実習生一人一人の専攻にあわせた実習やマンツーマンの指導はできないが、博物館活動を実際に経験することで学芸員としての知識・技能・心構えを身につける契機となれる。
3.2、博物館の場外での学習
3.2.1、課外学習活動
「非公式学習」には博物館活動として定期的に行われるテーマ活動、実践プロジェクト、歴史活動日、演芸解釈などの特別活動が含まれて最も効果的なサービスだとも言える。
そのか博物館は子供の週末活動・クラブ、サマーキャンプなどの項目を設けてサービス目的と目標を明確にし、豊富で面白い形式によって教育人員と企画人員もこれらの課外学習活動を担当できるようになる。
学芸員が館蔵資料を持参し中学校・小学校に行き、学生達に実物などに触れさせたり、名古屋の歴史とのつながりを理解させたりしており、それは名古屋市教育委員会による「その道の達人派遣事業」の一環である。そして名古屋市博物館は学校の団体見学を積極的に受け入れ、特に小学校3年生を対象とした「くらし体験事業」は市立小学校の9割以上が参加している。さらに市民の皆様を対象とした事業として展覧会関連企画以外にも様々なワークショップや講座、各種イベントが行われている。
3.2.2、仮想博物館
文化財は人類の貴重な歴史文化遺産で優れた伝統文化をもっており、歴史文化知識の普及、優れた民族文化の発揚および伝承、民衆の文化的自信の強化などの機能を果たしている。しかし、実体博物館の中の文化財には保存環境などの制約で展示が不便になることもある。大衆にとって多くの人が時間、職業、年齢などの制限で常に実体博物館に入る機会があるとは限らない。そうした背景で仮想博物館の出現は上に述べた制約を打ち破り、社会大衆の多面的なニーズを満たし、さらに文化財の教育機能を拡大することができる。これまで世界70ヵ国の1000余りの博物館はすでに「オンライン参観」が可能になってきた。
仮想博物館は文化財展示に新たな可能性を拡大し、それによっていつでもどこでも文化財特有の魅力を体験できるようになる。
終わりに
学習型社会を構築して生涯教育を発展するのはいま教育発展の潮流となっている。博物館は引き続き革新して豊富多彩な教育項目を通じて非正式的教育領域で益々重要な役割を果たしている。このように、博物館は「風に随いて潜かに夜に入り、物を潤して細やかに声無し」のような効果を持ており、それは他の如何なる教育機関にも成り代わる事ができない博物館特有の教育優勢である。これから、博物館は引き続き多くの人々に注目されて博物館の発展に自分の力を捧げ続け、最適化な生涯教育場となるのは期待される。
参考文献
[1]夏祥鵬.日本戦后社会教育政策[M].北京:社会科学文献出版社,2008.
[2]徐玲主.博物館与近代中国公共文化[M].北京:科学出版社,2015.
[3]對馬由美.博物館教育普及活動から見た学芸員の資質に関する研究[J].教育研究所紀要.2008
[4]栗田真司.生涯学習としての「博物館における教育普及活動」[J].教育研究所紀要.2012
[5]山﨑拓登.博物館の展示を対象とした発問方一ドの作成[J].教育研究所紀要.2010
謝辞
まずは、研究の結果がなかなか出なかった私を最後まで粘り強く指導してくださった〇〇指導教官に深く感謝の意を示します。またゼミの中で切磋琢磨したゼミ員にも感謝をいたします。今回の卒業論文では多くのご支援・ご協力のおかげで自分の納得のいく結論を出すことができました。卒業論文制作にあたり、関係してくださった全ての方に厚く御礼を申し上げ、感謝の意を表します。